地蔵田遺跡から出土した縄文時代の壺型土器

縄文時代

1万年ほど前になると、人々は、打製石器のほかに磨製石器も使うようになりました。
一番大きな変化は、粘土を焼いて作った土器を使うようになったことです。
土器の表面に縄の文様がついていることから、縄文土器と呼ばれています。
人々は、日当たりや見晴らしのよい丘の上に、地面を掘りくぼめて、その中に柱を建てて木や草で屋根をかけた竪穴式住居で、村を作って住むようになりました。
気候は暖かくなり、動物も植物も豊かになっていました。
弓矢を使って盛んに狩りが行われ、旧石器時代に比べると、かなりゆとりのある生活をしていたようです。
縄文時代の生活は、数千年も続きました。

縄文時代の遺物

ナイフ形石器、台形石器、石斧(せきふ)などが出土しました。

ヘラ状石器、横形石匙、縦形石匙、石鏃

上段、左からヘラ状石器、横形石匙(いしさじ)、縦形石匙は、切るための道具です。
下の段、石鏃(せきぞく)は、弓矢の先についていました。

石皿

石皿です。これで木の実をつぶしていたのでしょうね。

縄文土器

縄文式土器

縄文土器です。

土偶、三角形土製品

土偶、三角形土製品です。

磨製石斧、石鐘、石冠、土冠

磨製石斧、石錘、石冠、土冠です。

※これらは、必ずしも地蔵田遺跡出土のものではなく、地蔵田遺跡も含めて31ヵ所の遺跡がある御所野台地の各遺跡から出土したものです。

また縄文時代は約1万年ぐらいあり、時代によって作られる土器の形が異なっています。
地蔵田遺跡で出土している縄文時代のものは、縄文時代中期の約4,000年ぐらい前のものです。

用語の解説

■石鏃【せきぞく】
石で作った鏃(やじり)。日本では縄文時代には主として狩猟のために用い、弥生時代には武器としての矢にも使った。
■石斧【せきふ】
斧(おの)の刃に用いた石器。打製と磨製とがある。日本では旧石器時代から弥生時代まで見られる。いしおの。
■石匙【いしさじ】
縄文時代の打製石器。長さ5センチ前後で、ナイフとして使った。つまみの部分にひもを掛け、腰などに下げたらしい。石匕(せきひ)。
■磨製石器【ませいせっき】
磨いて仕上げた石器。日本では縄文・弥生時代に一般化し、用途によって打製石器と作り分けている。
■土器【どき】
釉(うわぐすり)をかけない素焼きの陶器。
■縄文【じょうもん】
よりひもを押しつけたり転がしたりしてつけた土器の文様(もんよう)。
■縄文土器【じょうもんどき】
600〜800度程度で焼いた赤・暗褐色の軟質土器。深鍋を主要な器とし、複雑な形の器も少数ある。口が幾山かの起伏をもつ波状口縁の存在も特徴的。
■土偶【どぐう】
土をこねって作った人形、粘土を材料として焼き上げた人形。縄文時代を特色づける。女性をかたどるものが多い。多産、豊饒(ほうじょう)、再生の呪術に用いたらしい。
■石錘【せきすい】
網などにつけて魚をとるときの錘(おもり)。

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